MUP Weekly 10 アウトプット
サービス設計の流れ【論理思考スキル】
サービス設計の流れは次の通り。
- 3C分析
- SWOT分析
- 4P分析
- デプス分析
- ペルソナ設定、市場調査
これらのフレームワークさえ理解していれば
誰でもコンサルタントができるようになる。
1.3C分析
Customer(顧客)
Company(自社)
Competitor(競合)
の頭文字を取ったもの。
この3つのCを意識してサービス設計しないと、
どんなサービスも拡大していかない。
【カフェの例】
クライアントがカフェを新規オープンするのですが、スターバックスが
近くにあるため先行きを不安がっています。
まずは3C分析により以下のようにまとめてあげましょう。
【顧客分析(Customer)】
- オフィス街
- 休日はあまりいない
- サラリーマンが多い
- 男性が約6割程度
- 年齢は40代が多い印象
- スーツを着ている人が多い印象
【自社分析(Company)】
Strength(強み)
- ドリンク価格がスターバックスより40%ほど安い
- 個人店なので独自のキャンペーンが自由に打てる
- アルコールや幅広いフードメニューも出すことができる。
Weakness(弱み)
- ブランド力がない
- 大手ではないので仕入れ原価率が多少高い
Opportunity(機会)
- 夜はバーとしても営業ができる
- オフィス街なので企業イベントなどでも利用ができる
- フードのデリバリーも可能
Threat(脅威)
- 近年、色々な業種でアルコールの取り扱いが増えているため、スターバックスでもアルコールが販売されると集客が減ることが考えられる。
【競合分析(Competitor)】
- 朝の入店数は50人程度、昼時には約100人程度、夜は40人程度
- 女性が多い印象
- 店内でフードをオーダーする人は入店数の30%程度。そのため客単価を530円と仮定すると1日の売り上げは100,700円程度である
こんな感じで。
これは文字だが、これをグラフなどにしてあげれば
コンサルタントとしては価値が上がる。
そしてこの3つのなかで特に重要なのは、
自社分析である。(Company)
我々は自社の強みや弱みを知っているようで実は知らない。
そこで自社の強み、弱みを知るのにSWOT分析が必要になる。
2.SWOT分析
- Strength (強み)
- Weakness(弱み)
- Opportunity(拡大可能性)
- Threat(縮小可能性)
この4つに自分だったら、を当てはめていくだけ。
竹花さんがやっている居酒屋(ハイボール唐揚げ)の例:
Strength(強み)
Weakness(弱み)
- メニューの豊富さ
- ブランド名がない
- 値段が多少高めに設定
- オフィス街なので週末空いてしまう
- 人がいないため弁当販売ができない
- 長期休暇などは売り上げが下がる
Opportunity(拡大可能性)
Threat(縮小可能性)
- 大型休日などが増える
- ヘルシー思考になっている
- 外食する人が減っている
3Cのなかで自社についてよく知る、
このSWOT分析が最重要である。
そしてSWOT分析のあとにやるべきなのが4P分析。
3.4P分析
これも
Product(プロダクト:製品)
Price(プライス:価格)
Place(プレイス:流通)
Promotion(プロモーション:販売促進)
の4つの単語の頭文字から取っている。
さっきのカフェの場合の4P分析の例:)
【Product(プロダクト:製品)】
- サラリーマンが多い、また男性が多いという観点から、おしゃれなメニューよりもボリュームを重視したランチメニューを用意。
- 夜もアルコールメニューを用意。
- また女性顧客の取り込みのため、タピオカなどの競合にはないドリンクメニューを提供。
- 企業イベントでの設定などのため飲み放題パッケージも用意。
【Price(プライス:価格)】
- 価格はランチタイムはサラリーマン取り込みのためドリンクセットで900円、夜は競合がいないため高めに設定し、客単価4300円程度を狙う。
【Place(プレイス:流通)】
- オフィス街であることから一定のデリバリー需要もあることを想定。
- そのためランチデリバリーを宅配サービスと提携して提供予定。
【Promotion(プロモーション:販売促進)】
- 忘年会などのイベントシーズンでの利用を刈り取るためにLINE@での登録でドリンク1杯無料などを行う。(お客様のリスト化)
- 看板認知の獲得が可能なためホットペッパーなどには掲載をしない予定。
- ランチタイムに多くのテーブルフライヤーでのクーポン配布などを実施予定。
このようにフレームワークに沿って一つ一つ考え、当てはめていくことで
ロジカルに分析、提案ができるようになる。
自社、競合の4P分析を比較し、細かく一つ一つ改善を行えば必ず勝てる勝負になる。
これを
(TTP戦略)徹底的にパクる戦略
と竹花さんは呼んでいる。
このように自社のPと競合のPを比較してどこを改善すべきか、
逆にどこが強みでもっと強化していけばいいのかが見えてくる。
どのようなプロダクトやサービスであれ、このフレームワークに
当てはめていくだけ。
ビジネスはこれをやっていくだけ。
そしてここまでが終わったら次は市場調査。
だが、市場調査の前にやらなければいけないのが
デプス調査とペルソナ設定。
4.デプス調査
市場調査でよく聞くのが「市場規模」という言葉。
市場分析とは特定の商品やサービスを必要(ニーズ)とする人がどれくらいの数
いるのかが①。
そしてそのニーズに人々はどれくらいお金を支払うのか(デプス調査+メンタルアカウント分析)が②。
その①×②が市場規模となる。
サービスを必要としている人の数×そのサービスに支払うお金=市場規模
メンタルアカウンティングとは?
自販機で買う100円のジュース1本はケチるのに
女性とのディナー1万円は平気で出せる男性だっている。
このように何にならお金を使うのか?
何にお金をケチるのか?
これらは人それぞれ違うのでちゃんと市場規模に
織り込まないと意味がなくて、ただの数字になってしまってる。
この市場規模をしっかり把握するには「ニーズ調査」が重要。
【ニーズ調査】
これは多くの人に「こんなサービスがあったらどう?」とシンプルに聞くことが大事。
この際に必ずカテゴリー分けすること。
【デプス調査】
上記のニーズ調査の中から特定のニーズが確認できたカテゴリー層を呼び、5~10人程度に直接対面でヒアリングを行うことが重要。
これには必ずリラックスした環境での調査が必要。
例えばZOZOTOWNでは、利用しているユーザーがカートに物を入れるが、その日にはなかなか購入までいかない人が多かったり、翌月や月末に購入する人が目立った。
またそのため、多くのCV漏れ(取りこぼし)が発生している状況に対し、ツケ払いシステムを導入を検討してみた。
ZOZOは今すぐ買って欲しいが、ほとんどの人がカートに入れたまま購入しない人が
多かった。カード払いだと来月までの支払いが圧迫されている人が多いので2ヶ月先の支払いなら購入したい、ということがデプス調査でわかった。
なのでZOZOはツケ払いで2ヶ月待つことで今すぐ購入することを促進した。
デプス調査は適当に質問すればいいわけではない。
ちゃんとした流れがある。
その際に聞く順番は以下の通り。
1.スモールトーク(日常会話でリラックスさせる。そして自分のこともよく話し、相手に安心感を与える。
2.ライフスタイル質問(趣味や家族構成や職業や帰宅時間、出勤時間、子供の保育園の時間など、平日と休日で分けてその人の1日を聞き出す。)
3.ワンアヘッド質問(実際の年収や、家庭の経済状況、そしてローンなどの残高など、折り入った質問を行う)
4.そこからツケ払いに対しての意見をもらったり、なぜ必要・不要だと思うのかなどWHYを3回聞くような質問を繰り返す。
※インタビュー中に重要なことや、ポロッと口にした言葉などを必ずメモに残す。
自然と出てきた言葉が1番重要。
※必ず自分のサービスなどは最後に紹介するようにする。
「こういったサービスをやろうと思ってるんです。」といった紹介は必ず最後にする。
以下のようなアンケート用紙を作成しておくと良い。
5.ペルソナ設定、市場調査
そして上記のようなデプス調査でその年代の男性・女性は
このサービスを気にいるんだな、ということが分かってくる。
それが分かったら次はペルソナを設定する。
デプス調査において共通点がある部分を持つ人物像を1人、勝手に作り出す。
これを「ペルソナ」という。
実際にその人物が実在しているかのように、年齢、性別、居住地、職業、役職、年収、趣味、特技、価値観、家族構成、生い立ち、休日の過ごし方、ライフスタイル・・・・・・・などリアリティのある詳細な情報を設定していく。
※プレゼンでの市場規模はこのペルソナを逆算して説明していく。
例えば
「30代の子持ち主婦Aさんで、子供を朝に保育園に送った後に仕事に行っています。
旦那は会社員で、いつも夜は22時帰宅です。
仕事を16時に終わり、17時に保育園にお迎えに行きますが、
スーパーで買い物をして晩ご飯を料理するのが大変です。
このような主婦10人に対してデプス調査をしたところ、
8名がぜひ、宅配晩ご飯サービスを利用したいと言っており、
このサービスには1ヶ月の晩ご飯代5万円の半分ぐらいなら
払いたいと言っております。
そしてこの街には同じような主婦が2万人ほどおり、
そのためこのエリアによる市場規模は
2万人×80%×2.5万人=月間4億円程度の市場規模が予想されます。」
など。
では仮に50億円の市場規模が見込めたとして
いきなり50億円の売り上げが見込めるか?と言われたら
決してそんなことはあり得ない。
物事には普及曲線というものがあり
だんだんと世間に認知されていくもの。
まず最初にそのサービスや商品を買ってくれる人はおよそ16%いる。
それらの人たちのことを「イノベーター」や「アーリーアダプター」と呼ぶ。
カフェで例えるなら、16%の人たちはいつもはならスタバに行くが
新しいあなたのカフェが近くに出来たらイノベーターやアーリーアダプターたちは
挑戦、冒険してくれる。
残りの84%の人たちはいつも通りスタバに行く。冒険はしてくれない。
なので16%の人たちをしっかり満足させられれば残りの84%には
口コミで広まっていく。
50億円の市場規模があるならまずは7~8億円の市場規模から始まる。
というわけで、口コミで自然バイラル(広がる)されるような
キャッチコピーを作ること。
UberEatsなどがいい例。
UberEatsは最初CMなどは打たずに口コミで
広がっていった。
カフェの場合、コーヒーのお店(スタバ)とコーヒーのお店(あなたのお店)
というイメージではやはりイノベーターやアーリーアダプターたちも
結局、スタバに行ってしまう。
だからニッチ戦略が大切。
例えば
日本唯一の「高級チョコとコーヒのお店」
などや、〇〇専門店などの、気になるようなことをやったり
キャッチコピーを作るといい。